神奈川歯科大学保護者向けパンフレット2018
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02歯科大学の“今”最新動向POINT1歯科医師になるためには歯科大学および歯学部を卒業し、国家試験に合格をする必要がありますが、保護者の皆様が大学受験をした頃と現在では歯科大学を取り巻く環境は大きく変わってきています。現在、歯科医師の養成は国立10校、公立1校、私立15校(17学部)の大学で行われており、年間約二千名程度が資格を得ています。一九六〇年代から七〇年代前半にかけて生じた歯科医師不足から一九七〇年に当時の厚生省は人口10万人あたり36・5人であった歯科医師数を50人程度まで引き上げる目標を掲げ新設歯科大学(歯学部)が新・増設されました。この目標は84年に達成されましたが、その後歯科医師過剰な状況が続くと大学入学定員削減などの政策がとられ、厚生労働省として今後毎年の歯科医師国家試験の合格者数を二千名程度まで減少させようとしています。難問化と合格率の低下という厳しい状況の中、国家試験対策に各大学もいろいろと施策をしています。神奈川歯科大学でも二〇一三年度から新教育プログラムをスタートさせ、歯科医師抑制政策で国家試験が難問化より国家試験に向けて柔軟な対応ができるようにしています。5年生から始まる臨床実習前には全国共通の能力試験(CBTおよびO歯科医師になるためのステップSCE)に学生は合格しなければなりません。この試験で基準点に到達できない学生は診療参加型の臨床実習に進むことができません。それだけにそれまでの4年間で学んできたことを確実に理解しておく必要があります。さらに二〇〇六年度の歯学部卒業生から、歯科医師国家試験合格後1年間の卒後研修が義務づけられています。この卒後研修は研修指定病院であれば、学生はどこで研修を受けるか選ぶことができます。研修生の間では臨床例の多い病院ほど人気があり、臨床例の豊富な大学病院は多くの応募者が殺到します。神奈川歯科大学でもキャンパス内に附属病院を併設しており、横浜にも「横浜研修センター」があります。現在、約10万人いる歯科医師のうち、4人に3人(約75%)は私立大学出身です。また、大学の性格が一般臨床歯科医師の育成を主目的としていることから、開業医や勤務医になってからも出身大学ごとの卒業生による一致団結した強力なネットワークがあり、研修や共済活動、情報交換などを緊密に行っています。神奈川歯科大学でも卒業生ネットワークとして同窓会があり、定期的に学術講演会をはじめ研究に対する奨学金制度の整備など卒業後もスキル向上を図る土壌が整っています。国内の歯科医師の約75%は私立大学出身TOPICS■ 歯科医師の私立大学出身者の割合私立大学出身75%国公立大学など出身25%回数施行年月受験者数(人)合格者数(人)合格率(%)1092016(H 28)年.23,1031,97363.6821989(H 元)年.43,8513,57692.9831990(H 02)年.43,4192,90184.8841991(H 03)年.43,5853,24990.6851992(H 04)年.43,3082,76283.5861993(H 05)年.33,5703,23190.5871994(H 06)年.33,3822,99888.6881995(H 07)年.33,1532,76587.7891996(H 08)年.33,1762,85790.0901997(H 09)年.33,0832,71087.9911998(H 10)年.33,0172,65588.0921999(H 11)年.33,0562,54483.6932000(H 12)年.33,0142,10269.7942001(H 13)年.33,4453,12590.7952002(H 14)年.32,9562,46283.3962003(H 15)年.33,2082,93291.4972004(H 16)年.32,9602,19774.2982005(H 17)年.33,3432,49374.6992006(H 18)年.23,3082,67380.81002007(H 19)年.23,2002,37574.21012008(H 20)年.23,2952,26968.91022009(H 21)年.23,5312,38367.51032010(H 22)年.23,4652,40869.51042011(H 23)年.23,3782,40071.01052012(H 24)年.23,3262,36471.11072014(H 26)年.23,2002,02563.31082015(H 27)年.23,1382,00363.81102017(H 29)年.23,0491,98365.01062013(H 25)年.23,3212,36671.2■ 各年度の歯科医師国家試験の合格率
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